2/27/2016

トロンゾさんの新譜「THEシカゴウェイ」

 去年の9月、僕のCDのミックスを丸2日かけて終了した夕方6時、荷物を片付けていた時、JoyRideスタジオにトロンゾキャノンさんとアリゲーターレコードの社長、ブルースイグロアさんがスタジオに現れました。 翌日から始まるレコーディングの下準備をするためだそう。 僕のボス、エディクリアウォーターさんもアリゲーターレコード所属なのでその関係でイグロア氏と僕は顔見知り。 トロンゾさんと僕はもう20年近く知り合いです。 お互いに時間が限られていたので立ち話を少ししただけでしたが、トロンゾさんは、成功しかけているミュージシャンにありがちなちょっと威張った雰囲気はまるでなく、いつものトロンゾさんのままでした。


 あの時彼らが録音したトロンゾキャノンさんの新譜「The Chicago Way」が先日発売になりました。 


アリゲーターレコードからの新譜です。

 僕の作ったCD「New Cool Old School」は今シカゴで演奏されている「トラディショナルなブルース」をそのまま録音した、という記録なのですが、このトロンゾさんのCDもまさに今のシカゴのブルースそのものずばりな感じです。 僕のCDを聴いてシカゴブルースを気に入ってくれた方がいたとして、その人がこのトロンゾさんのCDを聴いたら全く別の種類の音楽に聴こえるんじゃないかと思います。 シカゴのブルースと言ってももう80年以上の録音の歴史があり、そのどの時代をとってもシカゴのブルースなのですね。

 僕とトロンゾさんとは音楽の趣向も演奏スタイルも性格も全然違うのですが、不思議と昔から大変縁のある方なのです。

 僕の旧友、水野YOSHI君がトロンゾさんのバンドの最初のサポートメンバーでした。2000年頃だったでしょうか。 それにトロンゾさんのベースは田辺ゴウジさんという日本人の方がやっていて、そんなこともあり僕はよく彼らのライブに遊びに行っていました。 トロンゾさんは音大卒のヨシ君を大変尊敬しており、彼をサイドに学べる事は真面目に学んでいたようでした。

 僕がまだエディクリアウォーターバンドに加入する前、エディが経営していた「リザベーションブルース」という店でトロンゾさんは毎週ジャムを取り仕切っていたりして、その後も事あるごとにいろいろなところで再会するのです。

 偶然にもそのトロンゾさんと僕が今になってほぼ同時に音楽スタイルはほぼ正反対とは言え「シカゴのブルース」をテーマにしたCDを製作。 しかも同じJOYRIDEスタジオでエンジニアの二人も同じ、ブレイズさんとブライアンさん。 

 僕は生涯いろんな意味で裏方でアンサンブルと音色がすべて、トロンゾさんとブルースイグロアさんの音作りはいかにエンターテイナーのトロンゾさんのキラキラした音を前面に押し出せるか、というコンセプトが全く正反対なのもまた面白い。
 
 ブルースというジャンルの音楽がどういったふうに変わっていくのか、それがいいのかダメなのか、といった事を語る気はありません。 ただ全く無関係に思える僕とトロンゾさんが結構つながりがあるのが面白いです。 彼にはぜひ大物になってほしいですね。

あ、それから僕とトロンゾさんは「アルバートキングが狂ったように好き、」という共通点もあります。

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